銅建値また1万円上げ、だけど笛吹けども踊らず?
みなさん、こんにちは。
昨日は銅の建値が1万円上がりましたので、現在、建値82万円をつけています。
が、先週の上昇で相当動いてしまい、今回の変動を受けて荷動きが活発になる気配は感じられません。
当面の手当てが済んだことでホッとする半面、「相場が下がったら○○」という状況をいくつか想像してしまいます。
「上がれば下がる」
この常識が示していることは、文字通り状況を示すとともに、結局、損得はゼロだということなのかもしれません。
今日は2つを簡潔に
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/3d989002-f8a4-11e4-8e16-00144feab7de.html#axzz3a4e5FqL5
とある中国のファンドが、上海市場で銅の空売り契約を2倍に・・・というものです。
空売りは下げを見越した動きですから、何とも大胆なうごきであると言えます。
中国系ファンドに注目が行くのは、年初の下げの「立役者」だと思われているからのようです。
ちなみにLMEに投機筋のお金はガボガボ入ってきていて、先週末で純な「買持ち」は今年最高の水準をつけています。
だから、記事の調子は、市場を吹く風に逆行する中国系ファンドの動きは奇特なものだ・・・というものです。
こうしたファンドがうごめく上海市場、2006年にはわずか6%の取引高シェアでしたが、現在では26%にまで伸びています。
もう一つは、こちら。
これは、中国経済の不動産部門の冷え込み込みをどう考えるか?というもの。
具体的には、鉄需要に打撃を与えている不動産部門の冷え込みは、銅にまで波及するか?ということです。
一般に、建設プロジェクトの早期の段階では鉄がバンバン使われ、やがて銅が用いられるわけですが、この(新築物件が建たなくなって)鉄需要がなくなると、はたして銅はどうなの?ということです。
しかも、中国経済に占める不動産セクターの影響力はかなりのものがあり、関心が寄せられています。
こんな見方が出そろいます。
「鉄と同程度の影響をうけることはない。タイムラグがあるから、そのショックは吸収されるよ。」
「不動産部門が落ち込んでも、銅は電子部品に使われるし、しかもまだ銅需要の成長率は、4、5%見込めるんだよ。」
「これまでバンバン建物が建てられたけど、入居はまだじゃないか?【未入居が多いから、今後入居者が銅を用いた製品を購入してくれるだろう?鉄と銅に関連性なんてないのさ】」
この記事、最後で、$6400の銅が、年末までに$5200になるという見立てを紹介しています。
中国の動向には目を離せません。