銅相場を読むポイント
みなさん、こんにちは。
銅相場と銅建値に左右される生活を送っていると、これらが、どのように決定され、あるいは「どのような要因で左右されるのか」を考えずにはいられません。
前者に関しては、業界関係者であれば、一定の算式によるものであることは承知されていることでしょう。
ここでは、後者について、簡単にポイントを押さえておこうと思います。
先日、あるアナリストの本を読んでいたら、相場を見る眼を養う必要性が説かれていました。
その第一歩が、「定点観測」だそうです。
ある指標や企業に関するニュースを、最低でも半年追いかけていくと、流れがつかめてくるらしいのです。
言われてみると、銅に関する分析記事(多くは海外発、日本発のものは少ない)を見ていると、大概記事にはフォーマットがあります。
それを、まとめておきます。
当たり前のことですので、目新しさはありません。
しかし、常にこれらのフィルターを通じて市場を眺めていくことができれば、ある特定要因に引きずられることもないと思います。
本来、相場モノを取り扱う人間が、相場を利用して儲けない手はないのです。
道義的非難はさておき、相場で財を成した人間は、歴史上の人物は言うまでもなく、現代のファンドマネージャーに至るまで、枚挙に暇がありません。
もっとも、我々にとっての問題は相場にアクセスできるかどうか、にあります。
1 需給バランス
相場商品の値付けは、元来これしかありません。
中長期的に見れば、これがもっとも重要です。
「誰も欲しがらなければ(需要がなければ)、値段がつかない。」
これが原則です(こう見ると、銅は、産業界での必需性から安心できます)。
空気に値段をつけられないのも、それが当たり前すぎて、欲する人がいないからであります。もっとも、特定できないというのも大きい理由でしょう。
※昨年末に、カナダのベンチャー企業がカナダ産の空気缶(1800円/1本)を中国で販売したら500本完売です。
この観点からは、資源大手の減産動向はもちろん、何より最大の消費国たる中国を筆頭に、各国の需要動向には注目していく必要があります。
2 エネルギー価格(=原油価格)
これは、生産コストに反映してきます。
エネルギー価格(原油価格)が下がれば、生産コストが下がるために損益分岐点も低下し、作る側はますます作る事態になりかねません。
資源大手からすれば、増産の誘因です。
3 他の金融商品の動向
金融商品、というのが適切かどうかは怪しいです。
しかし、ここで言いたいのは、コモディティ市場が「リスクオフ」、「リスクオン」といった市場の雰囲気の影響に大分左右されがちだということです。
それは、実需に基づくのではなく、あくまで金融商品としてとらえられていることの証かもしれません。
余分な金がなければ、収益率も低く、変動率が激しい金属には投資しない。
したがって、余分な金が市場に出回る「金融緩和」は、大歓迎なのです。
4 為替
これはドル建ての商品が多いことに由来します。
自国通貨が安ければ、その分ダメージが大きくなります。
この点について、主要通貨安は、相場価格の下落をもたらし、(日本の建値の算出のように)相殺されると考えられなくもありません。
5 中国
以上つらつらと書きましたが、中国に関する経済報道を追っかけていれば、ほぼ事足りるといえます。
アメリカでも、イギリスでも、銅相場に関しては中国だけを注目している感じがします。次いで、主要鉱山が多く存在する南米です。
これらの見方に立って、ブログ記事を執筆できればいいなあ・・・と思っています。
装いも新たに(※今後カテゴリーを貼ります)、これからも宜しくお願い致します。