銅建値、一気の上昇です!
みなさん、こんにちは。
私は、株式会社増岡商店のブログ担当の一般社員です。
これから、宜しくお願い致します。
さて、弊社は、非鉄金属スクラップ事業を展開しており、おかげさまで問屋をやらせてもらっています。
したがって、タイトルにある通り、いわゆる銅建値の変動は、仕事に大きく影響を及ぼすわけで、日々注意を払っています。
それがなんと、今朝、銅建値が76万/tから一気に81万/tになってしまったのです。
ちなみに銅建値というのは、「市場では電気銅ベースで、1トンが『これくらい』の値段で取引が成立しましたよ・・・」というものの『これくらい』です。
外国市場価格と為替を基に算出されるもので、日本国内の需給を端的に示すものではありません。が、スクラップの売買は、銅建値が指標になります。
さて、ここで問題となるのは、この相場の地合いです。
銅建値はロンドンやニューヨークで動くわけで、彼の地でのニュースをいくつかまとめてみました。
5月6日付
●中国でも、LME価格上昇に伴い国内価格は4%ほど上昇したが、需要見通しが芳しくなく、スポットでの買い気配は薄い。
●ある業者は、中国の需要家向けの在庫量は前年比30%程度だという。
●「5月にピークになるんじゃないの?」という製造業者の声もある。
ところが5月5日付けでは、
Copper Enters Bull Market in Longest Rally in a Decade - Bloomberg Business
●銅相場は1月の5,395ドルから20%上昇し、ブル・マーケットの局面入り。
(ブル・マーケットは強気相場のこと。雄牛(ブル)の角が上向きなことに由来)
●理由としては、グレンコアのような大手精錬業者の減産見通しがある一方で、中国の景気刺激策にともなう中国需要の復活が見込まれることがある。
ざっと以上2本を見ると、次のような点がポイントです。
(もちろん他にも、似たり寄ったりですが、相場上昇の報道は多くあります。)
①銅相場は、年初の大幅な下げから20%戻した。
8日間連続の続伸なんて、2005年11月以来であり、ブル・マーケット入りした。
②相場上昇を支えていたのは、ストや機械の不具合などで、世界各地で相次ぐ銅生産の停滞と、一方での、中国政府による景気刺激策への期待から来る、銅需要復活の見通しである(中国は、世界の銅消費の46%を占める)。
③ところが、肝心の中国国内は、銅相場の上昇に追随しない動きが見られる・・・。
誰にとっても未来の予測は難しいもの。
これを書きながら、ニュースを読んだ限りでは、さらなる上昇を感じさせるものはありません。
ところで、株式市場の有名な格言に、次のようなものがあります。
”Sell in May and go away” 「5月に売り逃げろ!」
また、次回。