非鉄金属スクラップ問屋(株)増岡商店@東京のブログ

非鉄金属スクラップでおなじみの株式会社増岡商店の営業社員が、スクラップ業界に役立つニュース他、有益な情報をお届けします。

銅建値、5万円下げです

みなさん、こんにちは。

休みの間に、銅相場は下げ続け、一方円高も進行した結果、本日、銅建値が5万円下げて、56万円になりました。

これで休み前に仕入れた商品が、わずか1週間かそこらで評価損を抱えることになりました。

なかなか厳しい月の始まりです。

 

アメリカの相場格言に、"Sell in May, and go away;don't come back until St.Leger day"というのがあります。

前半部分を取り上げ「5月に売り逃げよ」と理解されることが多いようですが、ポイントは、9月のセント・レジャーデイまでは戻ってくるな・・・ということにあるようです。

これすなわち、5月にかけて市場は盛り上がるものの、6月から8月にかけては、市場の盛り上がりを欠きがちだということです。

 

格言の妥当性はともかく、この5月はどうでしょうか?

 

今週の下げは、2015年初頭以来の下げのペースです。

海外に目を転じると、鉄、鉄鉱石の価格が下げたことに引きずられた格好であり、資源地は中国か?

中国の製造業不振への懸念は根強く、一方でドル高(!)も進行したために、資源市場全般が振るわなかったという見立てが主流のようです。

そのうえ、下げる間に、200日移動平均線を割ったためテクニカルな売りも呼んだようです。

 

 最近の銅相場からは、テクニカルな売買を行うファンドの影響の大きさを感じ取れるのではないかと思われます。

200日でも100日でも、移動平均を超したり割ったりすると、さらに価格がスイングする。

だから、相場の予想は、スクラップ屋の社員の手に負えたものではありません。

 

本題に戻ります。

5月に入りいくつか発表された中国の経済指標を深刻に受け止める人も出てきました。

また、鉄、鉄鉱石価格の下げは、中国で、投機的なバブルの様相を呈していたところに、当局が規制の網を掛けたところに起因するようで、様子見が必要のような。

ということで、休み明けの日本で見る限り、プラスの要因はありません。

ただ、底入れしてのち、再度価格帯形成が進む中で、ファンドの買いが入るはずで、したがって、また相場は戻りますし、建値も戻りますので、ご安心を(と申し上げたい)。

 

持続力のなさが問題です。

最近の銅相場のこと

みなさん、こんにちは。

世界はメーデー、日本はゴールデンウィークでお休みのようですが、弊社は本日も営業しております。

 

さて、先週銅建値が61万円をつけました。しかし、例のごとく持続力がありません。

もはや、足元では59万円、下手したら58万円までいっちゃいそうな感じです。

 

この急落の原因を探るに、何を置いても、円高のほか見当たりません。

日銀の追加緩和の見送りを受けて、106円まで、5%も急騰しました。

こんな事態、思い出せば、2008年以来のことではないでしょうか?

ただ、円高というのは、ドル安でもあるわけで、通常、ドル安が金属価格を支えるという経験則からすれば、望ましいことかもしれません。

 

一方で、ロンドンは、金曜日、堅調なまま越週したと言えます。

5000ドル近辺で落ち着いています。

こちらは、ここ最近の原油価格の上昇に支持されていますので、当面安心できるのではないでしょうか?

この原油と連動する動きについて、欧米メディアの伝えるところでは、原油と銅その他金属は、一つの「バスケット」に放り込まれて取引されているとのこと。

もっとも、その比率は圧倒的に原油が大きいそうです。したがって、原油が下がれば売り気配に(=資金流出)、上がれば買いに染まる(=資金流入)という具合。

 

こうしてみると、円高=ドル安にくわえ、原油価格の上昇と、銅相場の上昇をもたらすツートップが揃い、上昇を見込めるはずです。

 

ところがどっこい、原油価格に合わせた上昇は「金融商品」としてであり、「実需」に目を向けると、微妙な印象を拭い去れません。

そう、何をかくそう、中国です。

この点で、最近の指標をもとにして、中国経済の持ち直しを指摘する向きもありますが、そうでない人も多い気がします。

こういう人たちは、プラスの情報には懐疑的であり、マイナスの情報に過剰に反応する傾向があるように思われます。

大雑把にいうと、中国発情報に対し市場は不信感を持っているということでしょうか。

 

円高を是正する動きとして、米国の利上げが取り沙汰されるわけですが、先日の声明を見る限り、6月の可能性も乏しいかな・・・という感じがします。

巷間言われるように、昨年12月に先立つ昨年10月の会合では、その声明に「利上げを検討する」ことが明らかにされていましたが、今回のものには、それがありません。

「経済活動は鈍化しているなかで、労働市場は改善している」ことを指摘するなど、委員会が、足元の経済状態を慎重に見極めたい姿勢を保持していることは変わらないままだと思われます。

 

以上、つらつらと書き述べましたが、結局、銅相場、転じて銅建値、500円台後半から600円を超えるところまでの変動幅の中で推移するのではないかな・・・と思います。

 

 

 

 

 

銅建値61万円になりました!

みなさん、こんにちは。

今朝、銅建値が61万円(△2万円)になりました。

先週末、60万間近・・・と思っていたら、想定外の61万円です。

もっとも、執筆している現在では、もしや60万?・・・という雰囲気です。

 

さて、今回の上げですが、AVGとの乖離が大きい点で難しさを孕んでいます。

・・・難しいことを考えることは止しましょう。

 

銅建値は、ロンドン相場と為替の兼ね合いで決定します。

これまで、ロンドン相場の地合いは弱含みのところもありましたが、最近は5,000ドル近辺で落ち着いています。一方、為替も、先週末金曜日、ブルームバーグ社のニュース配信を受けて、一気呵成に円安が進行しました。

だから、今回の上げは、ロンドン相場の安定と円安のおかげなのです。

 

さて、ひとたび銅建値が上がると、我々の業界では、

1 さらに上がる → 待つ

2 現状維持 → 様子見

3 下がる → 売る

という、いずれかの行動パターンが見られます。

今回は休み前ということもあり、「売る」が優勢なのかな・・・と思いきや、そうでもないようです。市中に潤沢にモノが溢れている状況ではないことを反映しているのでしょうか?

 

一方、ロンドン相場に関していえば、強気な見方が主流に思えます。

しかし、それは実需に支えられたものと言うよりも、原油価格やドル安など、他の要因に依っての見方であります。

実需の期待が、中国頼みなのは相変わらずで、まるで「中国一本足打法」なのですが、一目瞭然な銅需要喚起の動きは聞こえてきません。

むしろ、鉄価格高騰に伴うゾンビ企業生産再開の流れだとか、昨年来株式市場を退出した投資家たちの商品市場への流入による鉄鉱石や鉄筋価格の高騰など、荒々しい投機の動きが目につきます。

たしかに、不動産市場活性化策の発表などはありますが、その影響は判然としません。

 

結局、銅は、原油と一体化したコモディティ・バスケット取引に、ドル安を反映させながらのチャート運用に基づく自動取引など、もはや金融商品と化しているという理解が適切なように思えてなりません。

してみると、実需のニュースは余程のものでないとインパクトを持ちえず、もはやマクロ経済政策に左右されるところが大きくなった・・・と言えるでしょう。

 

いずれにしろ、銅建値が高い時に、業界全体みんなで気持ちよく、毎日を過ごしていきたいものです。

 

銅建値、まもなく60万へ・・・

 

 みなさん、こんにちは。

ここ10日ほどの間で、銅相場、大分、勢いが出てきました。

海外報道に接しても、暗いニュースはなく、イケイケの雰囲気すらあります。

執筆時点では、「日銀、金融機関への貸し出しにマイナス金利適用か?」という一報を受け、ドル円が大幅変動中です。円安(ドル高)が加速していますので、何とも言えないところですが、週明けにも60万の声を聞けるかもしれない・・・と思っています。

 

さて、60万になればバンバン出てくるか?となると、なかなか難しいのかも。

というのも、最近、お客様のところにお邪魔していて、スクラップの出が少ないことを嘆かれる方が多い。

悲しいかな、そういう時代なのでしょう。

 

しみったれた話はやめにします。

「命短し、恋せよ乙女」

ほんのちょっとの間でも、値段がいい時に春を満喫したいものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

銅建値、下がりました・・・

みなさん、こんにちは。

本日、銅建値の改定がありました。

2万円下げて、55万円になりました。

3月31日には61万円でしたので、10日ばかりで10%も下げてしまいました。

2万円ずつの下げが3連発ですので、性質が悪い。ベイのロペスの3連発とは全く違う。

 

ここでもたびたび書いているように、世界的には、今年、銅は下がるという見方が有力です。そして、ロンドンの値動きが下げ基調にあるときには、この見方があることを忘れずに、日々の商売にあたっています。

しかし、いかんせん、下げのスピードが速いのです。

1万円下げを見込んで交渉したところが、ふたを開けて見れば2万円下げと。

結果、引き取りに出かけたり、持ち込まれたりした際には、すでに赤字計上ということになってしまいます。

 

損を取り戻すには、現状の利鞘を確保しつつ、損失解消に向けて取引量を増やす一方で、在庫価格に反映できるように、相場の上がるのを待つしかありません。

 

ところが、市中にスクラップは決して多くありません。取引量を増やすことが容易ではありません。

 

かといって、相場が上がる気配も容易に感じ取れません。

本日発表された中国のPPIが、予想よりも良かったことを受けて、中国の製造業は苦境を脱しつつあるという楽観的な見方を示すアナリストもいます。たしかに、ブログ執筆時点でロンドンは上がっています。

しかしながら、上海の在庫が減少する一方で、シンガポールのLME指定倉庫では、在庫数量が増加したことから、中国が他国への輸出を増やすのでは・・・という不安を示す向きもあり、よくわかりません。

 

とりあえず、できることをするということが大切です。

銅相場下落か?

みなさん、こんにちは。

先月末まで、61万円の相場を謳歌できましたが、ここに来て一転、下げのモメンタムが強まっています。

まず、中国の需要に高まりが見られません。

上海に積みあがった在庫も気がかりです。

一方で、今後の各国通貨安の見通しもあって、精錬メーカーが減産に入る動機を消しています。すなわち、供給は続きます。

かくして、需要は停滞する一方で、供給が止まりそうにない。ゆえに、銅相場は下落していくだろうということです。

 

じゃあ、なんで3月に5000ドル超えまでいったのか・・・?

原油高や通貨安など、複合要因によるものというのが答えでしょうが、どうやら、銅相場にテクニカル運用を主とする一群が入ってきたという見立てがあるようです。

 

ここ7日下げ続け、海外の報道にも冷静な分析が目立ちます。

 

「花は盛りに散ってこそ花」といいますが、散ったら大変です。

辛抱する必要があるかもしれません。

 

海外発:銅相場の今後の見通し

みなさん、こんにちは。

今月14日の建値改定以降、多少なりとも荷動きが活性化しています。

おかげさまで、それなりに忙しくなりました。

大きく見れば、昨年の5月以来、「買っては下げ、買っては下げ・・・」が続きましたので、「損したくない」というマインドが強固になってしまいました。

アニマル・スピリッツはどこへやら・・・。

だから、61万円がいつまで続くのか・・・という問いが頭をもたげています。

 

一時は、62万円をうかがうような瞬間もありましたが、上げのモメンタムが失われつつあるようにも。

大規模機関投資家へのアドバイザリー業務も担う投資銀行は、いつもながらのゴールドマン・サックスのほか、ソシエテ・ジェネラルモルガン・スタンレーが、今月に入り「売り」推奨に転じたり、長期的な下落を予想したりしています。

いかんせん、巨額の資金を動かすという点では、我々は、彼らの足元に及びません。したがって、彼らの助言を真に受けた機関投資家資金の動きは、相場に影響を及ぼします。

もっとも、昨年の5月以来、ファンド筋は相変わらず相場の主役であるものの、大規模機関投資家資金の動きは乏しいとの情報もあり、よくわからないのが実情です。

 

目下、上海の在庫が積みあがっています。

これは裁定取引の材料でもあり、さらなる元安を見込んだ動きとも思われます。

前者に関して、Nikkei Asian Reviewによると、1月後半には、ロンドンで$4,410/tのものが、上海では$4,570/t相当で取引されたとのことです。

これも一因となり、年初来、LME指定在庫で40%以上の減少をもたらしたと、バークレイズは言っています。

そして、現在のように、当局の景気刺激策が聞こえてこない状態が続くとすれば、積みあがった在庫を前に上海での銅価格の下落が始まり、それがロンドンの値を引き下げることになる。

ざっと、こんなシナリオがあるそうです。

 

最近、そんなこんなで、お世話になっている同業の社長さんに話をうかがったり、国内外の様々な情報に接したりしていると、改めて、「スピード」の重要性を思わずにはいられません。